電子レンジ使いこなし術

　　　電子レンジ　　　　使いこなし術

★加熱時間の決め方
電子レンジでの加熱し過ぎは、食品の水分量を減らし、味を極端に悪くします。
また、加熱時間が終わっても、食品の内部には熱が蓄積していますから、余熱で加熱は進行。そのあたりを考慮して、電子レンジで調理をするときは、まずは、分量やレシピの指定時間を目安に、やや控えめに時間設定を。そのあと様子を見ながら調整していくと、失敗が少なくなります。
電子レンジ加熱の際は、加熱し過ぎないよう注意。最初は時間を短めにそのあと様子を見ながら調整する

★料理によってラップの有無や、かけ方を変える
電子レンジで調理を擦る時、料理によって、ラップの有無、ラップのかけ方は異なります。しっとり仕上げたい煮物や蒸し物の場合は、容器にピッタリとラップを張ります。
長時間加熱する場合は、加熱で膨張した空気の逃げ場を作るために、器とラップの間を２～３か所空けて、ふんわりさせます。炒めものを温めなおすときは、水分を飛ばしてパリッとさせたいので、ラップはしません。この基本を覚えておくと便利です。
しっとりと仕上げたい煮物などは、器にピッタリとラップを張ってから、電子レンジへ

★野菜はゆでるより電子レンジでチンしたほうが、栄養の流出が少ない
野菜をゆでると、ビタミンやカルシウム、鉄分などの栄養がゆで汁の中に溶け出してしまいますが、電子レンジで加熱すると、栄養の損失は少なくてすみます。
水道代とガス代がかからず、電気代だけで済むので、電子レンジで下処理したほうが、コスト的にもおトクかも。
電子レンジで加熱したあとは、鍋でゆでた場合と同じように水によくさらして、あく抜きを

★油をまぶしてチンするだけで炒め玉ねぎが！？
コンロの前で木べらを絶えず動かしながら、焦げないように気を付けて作る炒め玉ねぎ。
それと同じようなものが、電子レンジを使えば、いとも簡単に作れます。玉ねぎ2/1個分のみじん切りを耐熱容器に入れ、大さじ１杯弱のサラダ油をまぶし、ラップなしで約３分（500Wの場合）加熱を。
サラダ油をバターに変える場合も同じ分量で。フライパンで炒めるより、油の量も若干少なく済みます。

★手がかゆくなることもなく、里芋の皮がむける
里芋の皮をむくと、手がかゆくなってしまう人におすすめなのが、電子レンジを使って里芋の皮をむく方法です。洗って泥を落とし、ラップに包んだ里芋を、電子レンジで柔らかくなるまで加熱。熱いうちにふきんを使って皮をむくと、おもしろいほどツルリとむけます。
里芋の皮は、電子レンジで加熱してからふきんを使ってむくと簡単で、手もかゆくなりません

★にんにくのニオイは、電子レンジで軽減できる
にんにくは、電子レンジで加熱後、みじん切りにしてオイル漬けにしておくと、ニオイがある程度取れ保存にもてきします。加熱時間は、にんにく丸ごとの場合で約４０秒（500Wの場合）１かけなら20秒が目安。
また、加熱後、薄皮のままラップにくるんで冷凍しておくと、ニオイを抑えたにんにくが必要な時にいつでも使えて便利です。
にんにくのニオイが気になる場合は、電子レンジで加熱すると、軽減できる。

★干ししいたけをスピーディに戻す裏ワザ
干ししいたけを戻すときも、電子レンジを使えば、すぐにできます。
耐熱容器に干ししいたけ３～5枚を入れ、水を1/2カップほど注いで、ラップなしで約1分30秒（500Wの場合）加熱。上下を返すように混ぜて、そのまま5分ほど置いておけば出来上がり。　
電子レンジで加熱後、そのまましばらく置いておくのがポイント

★豆腐の水きりは電子レンジで！が手っ取り早い
ふきん、またはキッチンペーパーに包んで、斜めにしたまな板に載せ、皿を重石にして・・・と、豆腐の水切りは、なんとなく面倒なもの。でも、電子レンジを使えば、豆腐１丁を耐熱ボウルに入れて約３分（500Ｗの場合）ラップなしで加熱するだけと簡単。キッチンペーパーを敷いたざるにアツアツの豆腐をあけ、ペーパーごと軽く絞って水気を切れば、豆腐の水切り、官僚です。
加熱後、キッチンペーパーなどで水気を切ればオッケー。豆腐の水切りが簡単にできます。

★厚揚げの油抜きも、電子レンジを使えば簡単
厚揚げ１枚を耐熱ボウルに入れ、ヒタヒタの水を注ぎ、ラップなしで水が沸騰するまで電子レンジで加熱します。ボウルの大きさによって水の量は変わりますが１カップの水が沸騰するのに要する時間は約３分（500Ｗの場合）
水が沸騰したら取り出し、厚揚げをざるにあけ、キッチンペーパーなどで水気をとれば、厚揚げの油抜きができます。
厚揚げの油抜きを電子レンジで、油揚げ、さつま揚げなどの油抜きも、同様の方法でできます

★電子レンジで色鮮やかな自家製ジャムを
電子レンジを利用すると、鍋でコトコト煮なくても、おいしい自家製ジャムが作れます。
材料は季節の果物。途中で噴きこぼれることがあるので、大きめの耐熱容器を用意しましょう。材料をいれたら、好みの分量（材料の1/3くらいの量がめやす）砂糖と、三位の少ない果物の場合はレモン汁少々を入れ、ラップなしで１０分～１５分（500Ｗの場合）ですが、分量などによって異なるため、途中で様子を見て、加熱時間を調整してください。
いちごは丸ごと、キウイは身が固いので、小さく切ってから砂糖をまぶす

★電子レンジにかけてから果汁を絞ると、多めにとれる
レモンやオレンジ、ゆずなどの柑橘類の果汁をたっぷりとりたい場合。
ラップなしで電子レンジに入れて、１個ならば約３０秒（500Ｗの場合）加熱。そのあと搾ると、果物全体が柔らかくなっているため、果汁が搾りやすく、しかも、加熱しない時よりもたくさんの果汁をしぼることができます。
柑橘類は、電子レンジでちょっと加熱してから搾ると、より多くの果汁が搾れる

★ベーコンの油抜きがあっという間にできる
ベーコン2枚を2枚重ねたキッチンペーパー（電子レンジ対応）の間にはさみ、それをラップなしで電子レンジで約1分加熱（500Ｗの場合）
取り出した後、包んでいたキッチンペーパーで、にじみ出たベーコンの脂分を吸い取れば、ベーコンの油抜きが完了。カロリーをカットしたい人は、覚えておくと便利かも
ベーコンの脂分が気になる人は、電子レンジで加熱を、脂の多い豚ばら肉や、油揚げなどにも応用できます

★電子レンジで予備加熱、これで揚げ物の失敗が減る
たとえば、とりのから揚げ。表面が色よく上がっているのに、仲間で火が通っていなかった。なんていう失敗はめずらしくありません。そんな失敗を防ぐために、揚げる前にひと工夫を。
下味を付けたとり肉を、先に電子レンジで軽く加熱しておけば、あとは油で簡単に、カラリと揚げるだけ。から揚げなどの失敗が確実にへります。
酒としょうゆで下味を付けたとり肉を、あらかじめ電子レンジで加熱。そのあと油で揚げると、中まで火が通っていなかったといった失敗がなくなります

★ホワイトソースが素早く簡単にできる裏ワザ
手間のかかるホワイトソース。でも、電子レンジを使えば簡単で、しかもダマになる心配もありません。作り方は、耐熱ボウルにバター大さじ２と小麦粉（薄力粉）大さじ3を入れて軽く混ぜ、ラップなしで約2分（500Ｗの場合）加熱。別の耐熱ボウルに牛乳２カップを入れ、ラップなしで約５分加熱。
この牛乳を、加熱済みのバターと小麦粉に泡だて器で混ぜながら少しずつ入れ、よく混ぜ合わせます。これをラップなしで約２分加熱。最後に混ぜて、ホワイトソースの出来上がりです。
時間も手間もかかるホワイトソース作りも、電子レンジにおまかせ

★天丼に使う天ぷらの温め直しは電子レンジで
天丼に使う天ぷらは、キッチンペーパー（電子レンジ対応）に包み、天ぷら１個（100ｇ）につき電子レンジで約１分（500Ｗの場合）加熱。キッチンペーパーが余分な油を吸い取り、ふっくらとした仕上がりに。
カツ丼に使うとんかつも、同様のほうほうで。ただ、天ぷらもカツも、そのまま食べるときは、電子レンジよりもオーブントースターで温めたほうが、サクッと美味しく仕上がります。
しっとりふっくらさせたい丼用は電子レンジで加熱を

★シチューやカレーを温めるときは、四角より丸い容器で
シチューやカレーのような、粘度のある汁物は、四角い容器に入れて加熱すると、角の部分と中央部に温度差が生じ、加熱ムラができてしまいます。
その点、丸い容器なら、温度が高くなるところが分散されるので加熱ムラも少なく、しかも温度上昇も早まります。
粘度のある汁物は、丸い容器に入れて加熱したほうが、加熱ムラが防げる

★ニオイの強い焼き魚や干し物も電子レンジを使って
塩焼きにした魚や干物を温めなおすときは、皿にのせ、ラップなしで加熱します。
ニオイが庫内に残るのが嫌だからと、魚の調理や温め直しを敬遠している人のいますが、たいていの電子レンジに消臭機能がついているので、それを利用すレ場問題ないはずです。
電子レンジには消臭機能付きのものが多く、それを利用すれば、魚や干物の温め直しをした後のニオイも気にせずにすみます